一万人を治療したとされる名医である西山耕一郎さん。気管食道科・専門医である彼が推奨する肺炎の予防方法。それが、のど運動(のどの筋トレ)です。そこで、彼が考案したのど運動のやり方をおさらい、肺炎の予防をしてみようと思います!
目次
肺炎と「のど」の関係
まずは、のど運動の方法の前に、さらっとおさらいをしておきましょうか。一応、どんなの肺炎に効果があるのか説明していますが、もし不要であれば、目次からひとっ飛びしちゃってくださいね(^_^)
肺炎は、細菌やウイルスなどにより、肺に炎症が起こる病気です。多くは、体調が悪くなり免疫が落ちたときに、なりやすいと言われています。
この肺炎に大きく関係するのが、「のど」や気管支なのです。それは何故なのか。
それは役割です。口から入ってきたウィルスなどを、のどにある粘膜で捕らえたり、気管支は、咳という形で外に追い出します。つまり、重要な砦の役割を担っているという訳なんですね。
では、誤嚥してしまうと、どうして肺炎になるのか
誤嚥が肺炎になる理由
簡単に言うと、細菌の付いた食べ物や飲み物が、気管を通り、その細菌が肺に到達し、炎症を起こすことで、肺炎になります。
なので、反射的にすぐに出そうと咳き込んだりするのが動物の機能として備わっているわけ。本当に、良くできています!
若いときにはなりにくいのですが、段々と年齢を重ねていくにつれその割合も増えていき、60歳を越えるとほぼ半数以上がこの誤嚥性肺炎だというのです。
納得ですね、筋肉が弱まり、何度も誤嚥したり、吐き出す力がないなどすれば肺炎になる確率あがるということですよね。
それほど、誤嚥というのは影響力が強いということにビックリでした。まだ40歳前ですが、ちょっとしたときに、咳き込むことなんて普通にありますから。
だから、誤嚥しないようにのど運動して、鍛えようというわけなんですね!
のど運動トレーニング
やっとですいません!では、のど運動の方法を!いくつかありますが、すべてやらなくてもよいので、自分で出来るものから始めるといいですね。
のど運動トレーニング
下記の流れで、1日1セット行うことで、のどの筋トレメニューになります。5分程度で出来るので、誤嚥が気になる方は是非お試しを!
1.おでこ体操
真っ直ぐ立ち。顔だけを床下を見るように倒していき、それを。おでこに手を当て押し返します。手とおでこで押し合い、そのまま5秒間。ポイントとしては、この時に、のど仏(首)に力を入れましょう!
回数:5~10回
2.あご持ち上げ体操
さきほどはおでこですが、今度はあごを使います。さきほどのように下を向き、顔だけを床下を見るように倒していき、今度はあごに両手の親指をあて、顔は下向き、親指は上向きに力を押し合います。そのまま5秒間。この際も、のど仏に力が入ることを意識しましょう!
回数:5~10回
3.のどE体操
口を広げ、歯を食いしばるように「いぃ~!」と発声しながら5秒間。
回数:5~10回
4.ごっくん運動
つばを飲み込むだけ!でも、のど仏を動かすことが大事なので意識して行います。
回数:2~3回
5.深呼吸
ゆっくりと深呼吸をする。これものど運動のひとつです。できるだけゆっくり、深くやりましょう!
回数:2~3回
シャキア・トレーニング
シャキア医師という方が考えた、「シャキア・トレーニング」。これは、世界各国で行われている有名な方法です。
やり方としては、
1.枕を使わずに仰向けになり、力を抜いてリラックスする。
2.両肩は床につけた状態で、ゆっくり頭だけ上げてつま先を見る。できるだけ頭を高く上げたら静止し、30秒~1分間、そして、ゆっくりと頭を下ろします。
注意としては、高血圧や首に問題がある人は出来ないのが欠点です。
回数 :5~10回
セット数:2~3セット
ペットボトル体操
これはやったことある人もいるかもしれません。小顔ダイエットでしたっけ?実は、これものどの運動に効果的!一石二鳥な方法です。
1.空のペットボトルを用意し、口にくわえて、息を吸って容器を凹ませる。
2.息を吐いてパンパンにふくらませる。
レベルは、いろはすのような柔らかい素材ではじめて、慣れてきたら1リットルサイズや硬めの材質のボトルに挑戦してみましょう。
回数:5回。
のど仏スクワット
発声練習で、のど仏のスクワットをすることが出来ます。高い声はのど仏が上がり、逆に低い声はのど仏が下がるので、是非触って試してみてください。音階が広めで、よく上下する曲の方が効果が大きいです。『津軽海峡・冬景色』なんかいいかもしれませんね。
お風呂や家事など「ながら」で出来るので、隙間時間にやれるのもポイントです。
もっと詳しく知りたい人は
西山耕一郎さんは、『肺炎がいやなら、のどを鍛えなさい』(飛鳥新社)という本も出版しています。
さらに、読んだ人のレビュー結果もなかなか!やっぱり、肺炎の危険性に気づく人が増えているからなのかもしれません。
もし、もっと色々と知りたいと思う人にはイラスト付きで見やすいと思います。
本の購入はこちらから出来ます。
⇒肺炎がいやなら、のどを鍛えなさい [ 西山耕一郎 ]
感想
高齢の芸能人が亡くなるときも、よくニュースで「肺炎で~」とよく耳にします。飲み込む力は、40くらいから徐々に弱まるらしく、のどを動かす反射神経も鈍り、ごっくんと飲み込むタイミングに次第にズレたりと色々と変化していきます。
是非、早目の対策で肺炎を予防しましょう!